石井敬太氏の社長就任は本人もまったく予想していなかったというサプライズ人事。今後の伊藤忠をどう牽引していくのか。
──伊藤忠商事の特徴をどう捉えていますか。
岡藤正広会長の方針が組織に徹底しており、一体感が強いところだろう。事業構造でいえば、ぶっちぎりで強い部門はない。しかし、必ず業界の2、3番手にはいるポートフォリオが組めている。これは他社と違うところだ。
私の出身部門の化学品は商社業界で万年4位だったので、投資などで大きなことをさせてもらえなかった。だから、私の発想もマーケットインにならざるをえなくなったのかもしれない。
稼ぐためには、どぶ板営業をやって情報を集め、とにかくお客さんを回ること。そしておそらくお客はこういうことに困るだろうと仮定して動く。その積み重ねだった。化学業界の先には、繊維、自動車、タイヤ、食品などさまざまな業界がある。いろんな業種に興味を持って勉強してきた。
──業界1位を維持していくのはプレッシャーですね。
意識しないようにするべきだと思う。マラソンと同じで、後ろを振り返って意識していると、たぶん抜かれると思う。とにかくゴール目がけて、自分のすべてを懸けて走っていく。
縦割りの組織を変える
──2023年度に純利益6000億円という目標を目指す中で修正すべき点は。
これからの10年は、リモートが定着した分散型の社会ということで、今までわれわれが育ってきた世界とは違う風景になっていく。変化のスピードがますます速くなっていく中で、商社は先駆けてどんどん変身していかなければ。
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