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ビジネス #アパレル人材サバイバル

「『お似合いです』と言うだけの販売員はもう必要ない」 インタビュー/アダストリア会長兼社長 福田三千男

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ふくだ・みちお 1946年生まれ。69年同志社大学商学部卒業、71年に家業の福田屋洋服店(現・アダストリア)に入社。93年社長就任、2018年から現職。(撮影:今井康一)
「グローバルワーク」など幅広い世代に向けブランドを多数展開するアダストリア。ショッピングセンター(SC)を中心に国内約1300店舗を持つ。2020年度は、店舗の客数が大きく減った一方、ネット通販(EC)売り上げが約2割伸びた。ECの存在感が高まる中、実店舗の価値、販売員の役割はどう変わっていくのか。福田三千男会長兼社長に聞いた。

──コロナ禍で消費者の購買行動が大きく変わりました。

当社ではコロナ禍でECの売り上げが大きく伸びた。でも、その多くは実はリアル店舗のスタッフが(着こなし例の投稿などを通して)販売している。僕はこれを見て、今後はリアル店舗の存在意義そのものが変わると感じた。

ウェブの売り上げがどんなに増えてもリアル店舗がなくなることはない。ただ、欲しい商品がネットでも買えるなら、わざわざ店舗に行かなくていいので、店舗では「来てよかった」「面白かった」と思ってもらえる価値を提供しないといけない。

──実店舗の役割がこの局面で明確になる、と。

明確になったと思う。今後は本当に必要な場所に必要な店舗しか要らなくなる。

これまでは(商業施設とアパレル企業の関係性から)お願いされたりお願いしたりして、店数を増やしてきた。気がついたら(当社も)毎年100店近く閉めているのに出店数が上回って、全体の店数は増え続ける流れになっていた。

それにみんな(おかしいと)気がつき始めた。店を出せば出すほど在庫も残る。僕は今、新規の商業施設ができても出店しないことのほうが多い。必要な商業施設とはいったい何なのかが問われていく。

数字の「中身」が重要

──本当に必要な店舗だけ残るようになれば、そこで働く販売員の人たちの役割はおのずと重要性が増します。

残ったリアル店舗はブランドを発信する役割が主体となり、ブランドについて全部を理解しているスタッフが求められるようになる。

昔は販売員には「商品を売ってくれ」という指示が中心だったが、今後は、ブランドを詳しく説明したり、ブランドを体現した売り場のディスプレーを考えたりする能力が求められてくる。「お似合いですよ」と言うだけの販売員はもう必要とされない。

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