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かかりつけ医の整備を加速せよ 硬直的な日本の医療提供体制の問題

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新型コロナウイルス感染症による病床不足によって、硬直的な日本の医療提供体制の問題が広く知られるようになった。

コロナ禍に対応するため、欧米の多くでは1つの病院を丸ごと特定疾患専門病院に転換するなど、地域内で活発な病院再編が進んだ。またプライマリーケアと呼ばれる総合診療医制度が整備された国では、かかりつけ医が高齢者などハイリスク患者へ積極的に連絡し、必要に応じてオンライン診療や大病院との連携を行っている。かかりつけ医段階で患者対応の優先順位づけが適切に行われるため大病院に負荷が集中しにくいなど、医療資源の効率化にも寄与している。

欧米のコロナ関連死者数は日本を大幅に上回るため、彼の地の医療機関の優位点はまだ日本であまり注目されていない。しかし、その柔軟な対応力は圧倒的に先を行く。

日本の対応力が鈍いのは、民間病院主体のため、国の政策を反映しにくいからだと専門家は口をそろえる(日本の医療機関の公立比率は約2割、対して欧米は8割以上)。加えて、総合診療医の育成に消極的で専門分野ごとに医師や病院を細分化させ、医療界の収益構造をそれに最適化させたため、診療科目をまたいだ柔軟な医療提供が苦手という弱点も持つ。

これらの問題の是正に一足早く取り組んだのが、実は政府が2013年度から本格化した医療提供体制改革だった。超高齢化社会に対応し、医療・介護の連携や病院間の役割分担化とともにかかりつけ医の拡大もメニューに入れた。しかし、進捗の遅れが指摘されている。

まさにその中でこの問題へ国民全体の目を向けさせたのが、コロナ禍といえよう。ただ残念ながら、目下の政策議論はややピントが外れている。代表例は、オンライン診療の全面解禁をめぐる議論だ。

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