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ビジネス #5大商社「次の一手」後編

業態革新へ異色の新組織 伊藤忠商事|時価総額に続き利益首位も射程に

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「万年4位」──。時価総額が5大商社の中で下位だったため、長年そう呼ばれていた伊藤忠商事。ところが、今年6月に時価総額で三菱商事を抜いて商社業界トップに躍り出た。

コロナ禍において、三菱商事や三井物産は今2021年3月期の純利益が前期に比べて半減する見通し。一方で、伊藤忠は純利益同約2割減の4000億円との見通しを維持している。

粘り強い業績を見せている理由は2つある。1つは、非資源を中心に事業を拡大してきたことだ。原油や石炭など資源の市況が落ち込んでも利益への影響は出にくい収益構造になっている。

これは伊藤忠の出自とも関連している。「財閥系の企業は歴史的に重厚長大産業に強く、国の政策に合わせて伸びてきた」(伊藤忠の岡藤正広会長CEO〈最高経営責任者〉)のに対して、非財閥の伊藤忠は違う道を歩んできた。グループ内には輸入車販売のヤナセや青果販売のドールなどを擁する。こうした生活消費財を中心にバランスよく事業を拡大してきたことが、足腰の強さにつながっている。

もう1つは、多数抱える事業会社の経営に対してコミットする力だ。伊藤忠には連結子会社、関連会社が合わせて300社弱ある。ここ3年間はこのうち9割の会社が黒字だった。コロナ禍の今上期(20年4~9月期)も、黒字会社比率は76.5%と高いレベルで踏みとどまっている。小さな事業であっても徹底したコスト管理を行っているためだ。

その一方で経営陣が危機意識を募らせているのが、経営環境の変化への対応だ。これまで伊藤忠を含めた商社は、商品を基軸とした縦割りの組織で構成されてきた。

岡藤会長の肝煎り部隊

岡藤会長CEOは、従来の組織のままでは時代の変化に取り残されるとの危機感を持つ。「今は売り場がどんどん変化している。それに合わせて(商社の)売り方も変えないといけないが、商品という縦割りの世界の見方では対応することが難しい」(岡藤会長CEO)。例えばコーヒーは、かつては街の喫茶店で提供されることが主流だったが、今はコンビニエンスストアでの扱いが拡大するなど時代とともに販路が変わっている。

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