自動車、航空、鉄道などの業態はコロナ禍が直撃し、大赤字に転落する企業が続出している。株価も暴落した。だが長期的に見れば、売られすぎではないのか。そうした観点から来期に赤字解消が見込まれる企業を、今期赤字の大きい順にランキングした(記事下表)。
1位は日産自動車。今期の経常利益は4900億円もの赤字が見込まれる。だが、来期には黒字転換しそうだ。今期の世界の自動車需要はコロナ禍で前期比2割以上減る見通し。来期はコロナ前まで戻ることはないが、一定程度の回復が見込める。そのうえ日産は今下期から国内外で新モデルを集中投入する予定。古いモデルばかりで苦戦していた販売を押し上げそうだ。ただ、主力市場の北米では過剰な値引きに依存した販売手法でブランドが傷ついており、急激な販売回復は難しい。本格回復までは時間がかかりそうだ。
2位はANAホールディングス。今期は旅客収入が急減。人件費や機材関連費など重い固定費がのしかかることで大赤字に転落する。来期は、国際線の回復が急ピッチで進めば黒字回復が期待できるが、少しでも下振れれば引き続き赤字となりそうで回復力は弱い。
3位は東日本旅客鉄道(JR東日本)。首都圏の通勤需要は少しずつ元に戻りつつある。新幹線を使った長距離需要の回復は鈍いが、首都圏からの近距離観光は一足先に回復しそうだ。来春に終電時間の繰り上げが実施されればコスト削減に寄与する。時間帯別運賃など大胆な施策の検討も始めており、収支改善に手抜かりはない。来期の黒字回復は実現可能性が高い。
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