解答は「サプライチエーン」でした

解説
世界秩序を揺るがし、グローバル経済のあり方を変容させようとしているのが、新型コロナウイルス感染症だ。市場が混乱する中で、4月には原油先物にマイナス価格がつく過去にない事態まで起きた。世界の主要機関は相次いで、2020年の世界経済の実質成長率の大幅な悪化予想を出した。国際通貨基金(IMF)はマイナス3%と予測したが、ゲオルギエワ専務理事は下方修正を示唆。国連は同4.9%、世界銀行は同5%の可能性を示す。「未曾有の危機」といわれたリーマンショック後の09年でさえ同0.1%。今年の世界経済が、大恐慌以降で最悪の状況となるのは確実だろう。
政治と経済の両面で今後のカギを握っているのが、米中両国だ。今年1月、中国政府が米国製品・サービスの購入拡大を約束する貿易合意に署名し、一昨年からの貿易戦争はヤマ場を越えたとの見方もあった。だが、コロナにより双方の対立は激化する一方だ。トランプ米大統領は、世界保健機関(WHO)の姿勢が「極めて中国寄り」であると批判し、さらに「世界規模での大量殺戮を行ったのはほかでもない中国の無能さだ」と毒づいた。5月末には、WHO脱退や、中国による国家安全法の導入が決まった香港への優遇措置の見直しも明言している。
一方の中国はといえば、これらの批判に反論する姿勢を貫く。いち早く感染拡大を食い止めてからは、したたかにも欧州各国に医療物資や医師団を送る「マスク外交」を展開し、影響力強化を図った。コロナの影響で米中間の共通利益が損なわれる中、互いの不信感は増大している。
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