米原発の巨額損失などで経営危機に陥り、再建中の東芝。新たな難題にどう立ち向かうか。
──コロナショックは業績にどのような影響を与えていますか。
ボラティリティー(変動率)の高い事業はこれまでにかなり切り離しを進めてきたので、大きな影響を受ける事業分野は限定的だ。2020年3月期の営業利益実績は1300億円(19年3月期は354億円)を超え、コロナの影響は200億円ほどだった。
すでに売却した液化天然ガス(LNG)事業や家電などの事業を仮に持ったままだったら、間違いなく大幅な営業赤字になっていただろう。今期(21年3月期)に関してはコロナの影響で営業減益の予想にしているが、これは堅めに見積もった数字だ。
──事業モデルが安定してきたということですか。
そうだ。東芝は総合電機モデルから社会インフラを中心としたサービス事業へのシフトを進めている。収益の7割がインフラサービスから出ており、ここが今後も安定して伸びる。エレベーターや発電用設備、上下水道監視制御などのインフラは、新設自体が少なくても、保守サービスの需要は何十年と長く安定的に続く。しかも競合が少ない。さらにインフラからは大量の情報が得られ、データサービスにもビジネス領域を広げたい。セグメントも今後は事業別から機能別に変える方針だ。
──今後の投資戦略は?
実質無借金で現金に余裕がある。コロナ禍でM&Aの相場は下がる傾向にあり、マーケットが大混乱している今こそ、成長の種を拾う投資実行のチャンスだ。ただ巨大なものではなく、機能別に必要となる小さな規模のM&Aを数多く行いたい。
この記事は有料会員限定です
残り 706文字
