有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ビジネス #電機の試練

「市場混乱の今こそM&Aのチャンスだ」 インタビュー/東芝 社長兼CEO 車谷暢昭

3分で読める 有料会員限定

米原発の巨額損失などで経営危機に陥り、再建中の東芝。新たな難題にどう立ち向かうか。

──コロナショックは業績にどのような影響を与えていますか。

ボラティリティー(変動率)の高い事業はこれまでにかなり切り離しを進めてきたので、大きな影響を受ける事業分野は限定的だ。2020年3月期の営業利益実績は1300億円(19年3月期は354億円)を超え、コロナの影響は200億円ほどだった。

くるまたに・のぶあき 1957年生まれ。80年東京大学経済学部卒業後、三井銀行(現三井住友銀行)入行。2015年副頭取。投資ファンド日本法人会長を経て、18年東芝会長兼CEO、20年4月から現職。(撮影:今井康一)

すでに売却した液化天然ガス(LNG)事業や家電などの事業を仮に持ったままだったら、間違いなく大幅な営業赤字になっていただろう。今期(21年3月期)に関してはコロナの影響で営業減益の予想にしているが、これは堅めに見積もった数字だ。

──事業モデルが安定してきたということですか。

そうだ。東芝は総合電機モデルから社会インフラを中心としたサービス事業へのシフトを進めている。収益の7割がインフラサービスから出ており、ここが今後も安定して伸びる。エレベーターや発電用設備、上下水道監視制御などのインフラは、新設自体が少なくても、保守サービスの需要は何十年と長く安定的に続く。しかも競合が少ない。さらにインフラからは大量の情報が得られ、データサービスにもビジネス領域を広げたい。セグメントも今後は事業別から機能別に変える方針だ。

──今後の投資戦略は?

実質無借金で現金に余裕がある。コロナ禍でM&Aの相場は下がる傾向にあり、マーケットが大混乱している今こそ、成長の種を拾う投資実行のチャンスだ。ただ巨大なものではなく、機能別に必要となる小さな規模のM&Aを数多く行いたい。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数