新型コロナウイルスが猛威を振るう中、医療の持続性が問われている。4月2日時点で死者が1万3000人を超えたイタリアは医療崩壊の状態にあるとされる。わが国でも今後感染者数が爆発的に増加するオーバーシュートが起こる可能性は否めない。このとき感染者を治療する病床数は十分かどうかが懸念されている。
こうした中、東京都は重症患者向けの病床(ベッド)数について「感染症指定医療機関」を中心に最大700床を目指すという。症状が中程度の患者向けの病床は最大3300床とする。全国的には厚生労働省が感染症指定医療機関について新型コロナ感染患者以外の入院を制限するよう都道府県などに通知した。
また、総務省は全国の公立病院に対して重症患者を優先的に受け入れる病床の確保を要請している。しかし、感染が拡大して患者が病院に殺到すれば新型コロナ治療はもとより、ほかの疾患の患者の治療も危うくなりかねない。
ここで医療機関の連携と「かかりつけ医」の役割が重要になる。わが国の医療提供体制は、平時において患者が病院などを自由に選ぶフリーアクセスを保証してきた。しかし、非常時は感染の疑われる患者が検査や治療を求めて特定の病院に殺到する事態が引き起こされかねない。軽症であっても、隔離入院させるなら病院への負荷はさらに高まってしまう。本来、かかりつけ医が検査の有無の判断や必要に応じた病院の紹介といった「ゲートキーパー」の役割や、オンラインでの診療を含めた軽症者への対応などを担うべきだろう。
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