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供給と需要のダブルショック、八方ふさがりの中国経済 感染対策によってもたらされた経済活動の縮小は予想以上に深刻

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  • 梶谷 懐 神戸大学大学院教授
中国の経済活動の縮小は予想以上に深刻だ。写真は3月19日、人影まばらな北京のショッピングモール(AFP/アフロ)

中国の各都市で新型コロナウイルスの新たな感染が抑えられ、工場などでは再開の動きが広がっている。しかし一方で、発生源の武漢市を封鎖するなどの感染対策によってもたらされた経済活動の縮小が予想以上に深刻であることも明らかになっている。

とくに3月7日および16日に公表された1〜2月の経済指標は、小売販売額、輸出、固定資産投資などが軒並み対前年比20%前後の落ち込みを示し、全世界に衝撃を与えた。とくに投資はそれまで年5〜6%増の成長が続いてきただけに、対前年比でマイナス24.5%という落ち込みぶりは目立った。

問題はそれだけではない。コロナ後の中国経済の最大の問題は、供給面のショックと需要面のショックが同時に生じている点である。

供給面でのショックが最も深刻なのは製造業のサプライチェーンだ。感染症対策で帰郷した労働者が都市に戻らず各地で人手不足が生じているほか、自動車産業をはじめ部品の不足も深刻である。

また、昨年から続いていた豚コレラ流行による豚肉価格の高騰に加え、野菜など農作物も軒並み値上がりし、消費者物価指数(CPI)は上昇を続けている。商品作物の栽培を行っている沿海部の比較的豊かな農村では、農作業は地元住民ではなく、出稼ぎ労働者に頼っている。こちらも感染症対策で故郷に戻った労働者が戻ってこず、生産に影響が出ているのだ。

深刻な人手不足に陥っている一方、需要が落ち込んだ産業では、むしろ失業や賃金カットの問題が生じている。例えば北京市をはじめ多くの都市では、政府が都市封鎖を開始した1月末から2月初旬の段階で、新型コロナウイルスの感染防止のための休業期間中、企業は最低賃金の70%を生活費として支払うよう通達を出していた。とはいえ、そもそも最低賃金は生活を維持していくのにギリギリのラインであり、これは十分な金額とはいえない。さらに、資金繰りに苦しむ私営企業の多くは、この休業をきっかけに事実上の賃下げを実施しているといわれる。

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