初戦アイオワ州での集計トラブルから波乱の幕開けとなった米民主党大統領予備選挙。中道派で最年少、同性愛者のブティジェッジ候補と社会主義者で若者に人気のサンダース候補は善戦した。オバマ政権で副大統領を務めた大ベテランのバイデン候補は苦戦が目立つ。最もトランプ氏に勝てそうな候補と党幹部が推す同氏への予想外の逆風が、指名争いをますます混沌とさせている。
そんな中、ダークホースとしてにわかに脚光を浴び始めたのがブルームバーグ元ニューヨーク市長だ。民主党の混戦ぶりを見かねて昨年11月に正式に出馬表明した。金融情報事業で築き上げた600億ドル(約6.6兆円)の巨大個人資産を、打倒トランプのために惜しげもなく投入する覚悟とされる。
同氏はテレビコマーシャルを中心に各種メディア広告などですでに3億ドル(約330億円)を選挙戦につぎ込んだ。アイオワ州など序盤4州の予備選をパスすると表明しており、14州が集中する3月3日のスーパーチューズデーがデビュー戦となる。
民主党の予備選は、3979人の代議員の過半数(1990人)を獲得した候補が指名を獲得する仕組み。序盤4州の代議員は全体のわずか4%にも満たず、そこをパスしても挽回できるという読みだ。しかしそれは大きな賭けでもある。歴史を見れば序盤州での勝利が指名獲得には不可欠だ。12年前に無名のオバマ氏が知名度抜群のヒラリー・クリントン氏を抜き去ったのも序盤戦であった。
正反対のスタイル
しかし、選挙の女神は今年に限ってはブルームバーグ氏にほほ笑んでいるようだ。アイオワ州での想定外の集計トラブルによって勢いが失われ、候補者間の差が目立たない。これを勝機とみて、同氏はすかさずテレビ広告を倍増し選挙スタッフも2000人に増員して態勢を強化した。同氏がテレビ討論に出場できるように、民主党本部がルールを修正したのも追い風だ。
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