円高、市況変動など、海運業はこれまでにさまざまな試練に直面してきた。2008年のリーマンショックを契機として表面化した船腹過剰による影響は、10年にわたって続いてきた。その一方で、年ごとに伸び率のアップダウンこそあるものの、海上輸送の量自体は増加し続けてきた。しかし、今後もそうしたトレンドが続くとは言い切れない。米中など貿易摩擦の長期化に加え、近い将来、化石燃料消費の減少も想定されるためだ。一企業として持続的な成長をしていくには、総合的な競争力を身に付け、顧客や投資家から選ばれる企業にならなければならない。
(社長に就任した)15年度に、ばら積み専用船の早期解約や売却、コンテナ船の減損などの構造改革を実施。多額の赤字決算に踏み切った。それに続けて新たな成長分野として、LNG輸送で培ってきた強みを生かしたLNGのバリューチェーン拡大に力を注いできた。
今後の大きなテーマとして、船舶燃料におけるCO2排出削減があるが、重油から排出の少ないLNGへの切り替えが将来の脱炭素化へ向けての中期的な解になるとにらんでいる。
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