[Profile] Niall Ferguson 米スタンフォード大学フーヴァー研究所の上級フェロー、ハーバード大学ヨーロッパ研究センターの上級フェロー。中国・清華大学客員教授。著書に『憎悪の世紀』『マネーの進化史』『文明』『劣化国家』『大英帝国の歴史』『キッシンジャー』など。
本書は『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、今、世界で最も優れた知性の一人といわれる歴史学者ニーアル・ファーガソンが、過去500年にわたる世界の歴史を、国家や企業など「垂直に伸びる階層制組織(タワー)」と、革命運動やSNS(交流サイト)など「ヨコに広がる草の根のネットワーク(スクエア)」という斬新な切り口で読み解いた画期的な本である。
ファーガソンは、ニクソン政権とフォード政権で国家安全保障問題担当大統領補佐官や国務長官を務めたヘンリー・キッシンジャーの伝記を書いているときに、彼はなぜあれほどまでに国際政治の舞台で影響力を持ち続けられたのかという疑問を抱き、本書の構想を思いついたという。
古代から中世まで、人類は階層制社会の中で暮らしてきた。ルネサンスに至ると、世界はネットワークを形成し始め、近代世界はさまざまな社会変革に直面するようになった。そして今、「アラブの春」やトランプ政権の誕生に見られるように、SNSが世界を揺さぶり始めている。
階層制の世界では、人は国家や企業など垂直に序列化された組織の中で占める階級に応じて力の大きさが決まるが、ネットワークの世界では、水平に構成された社会集団に占める位置に応じて力の大きさが決まる。
大企業の内部に、公式の組織図とはまったく違うネットワークが存在するのは、サラリーマン経験者なら誰でも理解できるはずだ。
そして、本書を読めば、企業の組織改革がなぜうまくいかないのか、なぜ年功序列の打破や女性の登用が進まないのかの理由が垣間見えてくる。
ファーガソンは、ネットワークが人間の歴史のほぼすべてにおいて見いだせること、そして、それは一般に理解されているよりもはるかに重要な意味を持っていることを、ルネサンス、印刷技術、宗教改革、産業革命、ロシア革命、フリーメイソン、イルミナティ、メディチ家、ロスチャイルド家、スターリン、ヒトラー、ダボス会議、キッシンジャー、アメリカ同時多発テロ、リーマンショック、フェイスブック、トランプなど、数々の事例を用いて説明している。
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