文具業界では2019年後半、株式争奪戦が勃発した。11月15日、総合文具首位のコクヨが、筆記具4位ぺんてるの子会社化を目指すと緊急発表。猛反発したぺんてる経営陣は総合文具2位のプラスに「ホワイトナイト」を要請し、両社によるぺんてる株の争奪戦に発展したのだ。
結局、12月13日にプラス・ぺんてる連合が「コクヨによる子会社化を阻止」と発表。今回の株争奪戦は、プラス・ぺんてる連合に軍配が上がった格好となった。
だが、これで攻防が終わったわけではない。コクヨとプラスは文房具やオフィス家具メーカーの双璧であるとともに、長年、流通覇権をめぐって火花を散らしてきた関係。「KP戦争」とも「PK合戦」とも呼ばれる両社の攻防が、今回はぺんてる株争奪戦という形で現れたにすぎないといえる。
双方に巨大流通網
コクヨを業界首位たらしめてきたのは、津々浦々に張り巡らされた流通網と販売会社だ。流通網を支えるのが卸・流通業者。全国のコクヨ系販売会社に卸す法人向けの流通グループは「KiSPA」と呼ばれる。
そのKiSPAに対抗すべく、プラスが脈々と築いてきた流通網が「JOINTEX」だ。全国の卸・流通業者の買収を重ねて流通網を拡大、強化してきた。
プラスが生み出した革新的アイデアが、ネット通販の「アスクル」だ。製品をエンドユーザーまで直接届ける仕組みは従来にない新発想だった。一方で卸・流通業者を通さないやり方は、長年文具業界を裏方として支えてきた取引先の猛反発を買った。
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