親と同居する中年未婚者が増加している。総務省「国勢調査」によれば、1995年から2015年にかけて、40代と50代の人口は6%程度減少しているというのに、親と同居する40代と50代の未婚者は、95年の113万人から15年の341万人へと約3倍になった。
ちなみに、15年現在、40代と50代の未婚者は650万人いるが、そのうち52%は親と同居し、41%は一人暮らしだ。95年から15年にかけて、親と同居する中年未婚者の比率が、一人暮らしの中年未婚者の比率を上回るようになった。
こうした中、懸念されるのは、親と同居する中年未婚者において無職者の比率が高いことだ。筆者が参加した公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構の調査によれば、親などと同居して2人以上世帯を形成する40代・50代の未婚者(9割以上は親と同居)の約2割は無職者であった。一人暮らしの中年未婚者における無職者の比率は1割強なので、それよりも高い水準になっている。
では、なぜ親と同居する中年未婚者は、無職者の比率が高いのか。よく指摘されるのは、現在の40代は「就職氷河期世代」にほぼ該当するので、希望しない仕事や不安定雇用に従事した結果、無職となり、親との同居によって生計を維持しているという見方である。
しかし、先の調査を見ると、それだけが理由ではない。親などと同居する無職の中年未婚者に「無職の理由」を尋ねると、女性で最も多いのは、「親の介護など、家庭の都合で手が離せないから」であり、38%に上る。また、男性でも22%がこの理由を挙げている。つまり、この調査を見る限り、親と同居する中年未婚者が無職となる大きな要因として、親の介護が考えられる。
この記事は有料会員限定です
残り 689文字
