テスラキラーと呼ばれ、注目を集めてきたNIO。中国で最も有望視されていた新興EV企業が今、苦境に立たされている。今年4月、西安市内の修理場で主力車種の「ES8」に発火事故が発生。4803台のリコールを実施したことに加え、従業員のリストラ報道も相次ぎ、IPO(株式新規公開)からちょうど1年の9月12日、株価は半値に下落した(上場初日の終値対比、以下同)。
異変はNIOだけではない。中国の新興上場企業全体にIPOバブル崩壊の兆候が表れている。
下の表は過去1年間に上場した主な元ユニコーン企業の株価騰落率。外資の出資制限など国内上場の厳しさや資金調達の容易さを考慮して、中国の新興企業の大半は米国の証券市場にADR(米預託証券)か普通株で上場している(表では美団点評のみ香港市場)。

IPOのタイミングにもよるため一概には言えないが、足元ではNYダウやNASDAQが7月に更新した史上最高値に迫る中で、多くの元ユニコーンたちは大幅安。その苦戦ぶりが鮮明になっている。
共通するのは振るわない業績だ。現地メディアに「流血上場」と揶揄されたのが、蘑菇街(モグジェ)。元アリババグループのエンジニアらが2011年に立ち上げた、若い女性向けのファッションECサイトで、登録ユーザーは約2億人。テンセントが大株主の期待株だったが、価格競争が激化。市場調達資金を販促につぎ込み、売上高の半分に相当する赤字を垂れ流し続けている。上場初日終値は14ドルだったが、足元では8割近く下落している。
この記事は有料会員限定です
残り 585文字
