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VIXショックで大損害、落とし穴だった「即死条項」 仕組み債|複雑すぎる金融商品

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(taa / PIXTA)

「すみません。『2049』が早期償還になりました」「すみません。2000万円強の追い証になったので支払ってください」──。2018年2月6日朝。野村証券の営業担当者からの電話を受けた男性は、突然そう告げられた。男性には何が起きているのか理解できなかった。

営業担当者が電話で述べた「2049」とは、野村グループの発行した「NEXT NOTES S&P500 VIXインバースETN」。15年3月に東京証券取引所に上場したETN(指標連動証券)商品で、「2049」の証券コードを割り振られていた。債券としての性質を持ちつつも、株式のように東証で売買できた。

商品名にあるVIXとはボラティリティーインデックスの略。投資家心理を表す「恐怖指数」と呼ばれ、この数値が上がると市場の不安が高まっているとされる。

VIX指数の動きと逆に動くように設計された同商品の価格は、市場が安定的に推移しているときは緩やかに上昇し、株価下落など市場が急変したときには大きく下落する。男性は営業担当者から勧められ、17年5月からこの商品を購入。その後は信用取引も利用して多額をつぎ込んでいた。

ところが昨年2月6日、VIX指数が米国金利上昇を受け急上昇。市場急変を感じ取ったファンドが機械的に売り注文を出し、株価急落を招いた。この結果、VIXインバースETNはその早期償還条項に抵触。同日中に上場廃止が決定した。ショック当日の東証では売買が不成立。翌7日から19日の上場廃止までは値がついたものの、ショック前の3万円台を大幅に下回った。その後4月に同商品は1口1144円で償還されている。男性の損失は、追い証分を除いても6400万円近くに上った。

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