M&Aの成否は、その後の対応を、いかに事前に準備し、実行するか、に懸かっている。
2020年夏にオリンピックを迎える東京も同様だ。「ポスト・オリンピック」を早期に準備し、都民と共有しながら進められるかが、東京の将来を決め、東京オリンピックの成否につながる。
東京はすでに成熟した世界的都市である。この観点から参考になるオリンピックの開催地は、北京でも、リオでもない。12年に開催したロンドンだ。ロンドンは、最近でこそブレグジット問題で逆風が吹いているが、20世紀半ばの衰退から完全に復活した。
第2次世界大戦が勃発した1939年、ピークにあったロンドンの人口は860万人だった。しかし、ドイツによる大空襲をきっかけに人は離れ、戦後も公共サービスの停滞などで都市部の人口は減少した。ロンドンの人口が底を打ったのは、91年に640万人まで減った後だった。
オリンピックは、ロンドン復活の起爆剤だった。オリンピックの意図的な副産物として、イースト・ロンドンの貧困地域を再生させたのだ。金融ビッグバン以降、再開発が進められた新たな金融街「カナリー・ワーフ」があるタワー・ハムレッツ区などで高層ビルが建設ラッシュとなった。ロンドンの東西を結ぶエリザベス線も開通する。
この記事は有料会員限定です
残り 530文字
