有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #少数異見

選挙から浮かび上がる台湾の民意とは何か 日本の時代劇のような勧善懲悪はもはや存在しない

3分で読める 有料会員限定

2018年11月に実施された台湾の統一地方選挙。20年の総統選挙に向けた前哨戦と位置づけられる選挙だったが、結果は与党・民主進歩党(民進党)の大惨敗に終わった。専門家らは次期総統選挙で民進党候補者が勝利する可能性はかなり低くなったとみている。

確かに、16年に蔡英文(さいえいぶん)総統が就任して以降、民進党を支持する声はあまり聞かれなくなった。とくに年金改革と労働法改正は野党・中国国民党(国民党)支持層にとって痛みを伴うものであり、反発が広がっていた。一方で、蔡総統は「派手なパフォーマンスはしないが、台湾にとって本当に必要な政策を進めようとしている」と期待する声もあった。

しかし、結果は結党以来の惨敗。その理由がわからない。与党有利との下馬評だった台中、高雄市の両市でも国民党が勝利を得た。理由を地元で聞いても、「あれだけ勝つとは思わなかった」という声が少なくなかった。

ある国民党員は前回14年の地方選挙で自党が大敗した理由を「誰もが当時の馬英九(ばえいきゅう)総統(国民党)が嫌いで、地方組織がほとんど機能しなかったため」と言う。そして今回の勝利は「国民党が大陸から台湾に来て以来、張り巡らしてきた利権をフル活用したためだ」と説明する。

選挙結果確定後、台湾のテレビ局のアナウンサーが「どの党が勝とうと、これは民主主義のルールに基づいて行われた選挙であり民意だ」と言い放った。この発言は、今回の選挙戦中、中国側からの過激な選挙妨害があったといわれていたことを意識したものだと思われる。だが、疑問が湧く。「台湾の民意」とは何だろうか。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数