連邦最高裁判所のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事の去就が注目されている。2018年末に肺の悪性腫瘍摘出手術を受けたギンズバーグ判事は、退院こそしたものの、年初の口頭弁論を欠席している。
リベラル派の同氏は、民主党の支持者に絶大な人気を誇る。米国でリベラル派の英雄といえば、JFK(ケネディ大統領)、MLK(キング牧師)で、ギンズバーグ判事もその名前の頭文字から、「RBG」として親しまれている。
18年は、これまでになくRBGが注目された年だった。5月に同氏の経歴を追ったドキュメンタリー映画『RBG』が公開されたかと思えば、12月には英女優のフェリシティ・ジョーンズ氏が若き日の同判事を演じた映画『ビリーブ 未来への大逆転』(邦題)が米国で封切られた。前者はアカデミー賞の有力候補といわれ、後者は日本でも今年3月に公開予定である。
時ならぬRBG人気の背景には、党派対立に巻き込まれつつある司法の現状がある。司法を通じてトランプ政権に立ち向かってきた民主党にとって、RBGは死守すべき「砦」なのである。
現在の最高裁判事は、リベラル派4人に対し保守派が5人という構成になっている。最高齢のギンズバーグ判事が退任すれば、トランプ大統領は間違いなく保守派の判事を指名する。トランプ政権の発足以来、すでに2人の保守派判事が指名されてきた。ここでRBGが砦を明け渡せば、最高裁は明確に保守派に傾く。
だからこそ民主党の支持者は、RBGの体調に神経をとがらせる。18年11月に肋骨を折るケガで入院した際には、SNS(交流サイト)に「肋骨を寄付する」との申し出が相次ぎ、話題になったほどだ。
民主党にとって司法は、トランプ政権への有力な対抗手段となってきた。その尖兵は州政府である。
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