2年前に始動した米トランプ政権は3年目に突入する。野球に例えれば、中盤戦を終了し今から後半戦に入るようなイメージだ。
大統領選挙に勝利し上下両院で与党共和党が多数党の立場を維持、3対0で宿敵民主党を突き放したのが2016年11月。就任後、大減税を実現し前半戦で何とか1点を追加したものの、中間選挙の惜敗で民主党に3点を返され、後半戦が始まる時点では4対3の僅差でかろうじてリードを保っているというのが筆者の見る今の実情である。そこで、19年の「トランプのアメリカ」を見るうえでの注目点を整理してみた。
まずは下院民主党による行政への監視権限強化である。過去2年間共和党が見て見ぬふりをしていた大統領の行状に、大きくメスが入ることになる。新会期から下院の全委員会の委員長職を占める民主党だが、委員会の召喚権を使って大統領の交友関係から側近・親族などにまで議会証言を求めるであろう。選挙期間中のロシア共謀疑惑・納税記録など100近い調査項目があるとされる。
並行してモラー特別検察官によるロシア疑惑捜査の結果発表が控える。元顧問弁護士などが罪を認め捜査に全面協力し、外堀は埋まりつつある。大統領の進退につながるリスクもあり、要注意である。
次は中国問題。追加関税で脅しつつ、米国は2月末を期限に不公正な商慣行の是正を要求している。技術移転強要・知的財産権侵害などの問題だ。3月には全人代(全国人民代表大会)もあって安易な妥協は許されず、中国政府にとってここは正念場となる。
そんな米中協議の火に油を注ぐのがファーウェイ(華為技術)事件。同社は「中国の夢」を体現する企業である。家電・通信・インターネット・AI(人工知能)と全IT分野を網羅する「中国製造2025」の心臓部に米国が銃を突きつけたということになる。
この記事は有料会員限定です
残り 654文字
