秋が足早に過ぎていき、いつのまにか師走、そして慌ただしく新年を迎える。世の中も季節も、なんとなくせっかちなご時世だ。シーズンオフになるとゴルフをする機会が増えるが、ゴルフの気持ちまでせっかちになっている自分に気がつく。
「悠々として急げ」というのは、中部銀次郎さんがプレーをするときの心構えであり、実践していた言葉でもある。開高健の名著の題名からだ。
この間、下関ゴルフ倶楽部でプレーする機会があったが、そこは中部さんが中学・高校生時代によくプレーをしていたコースである。シーサイドにあって、林間コースだ。少しでも曲げると密集する木々にはまってしまうし、グリーンがかなり小さく、しかもグリーンの奥は狭い。正確なティーショット、その距離範囲内で留めるショットなど、基本的なゴルフゲームの要素がすべて含まれているコースだった。
中部さんの「ゴルフの故郷」は、4コースある。ゴルフを始めたのは、病弱で虚弱体質だった中部さんを、父親が医者に勧められて散歩に連れ出したのがきっかけで、それが一つ目の故郷、門司ゴルフ倶楽部だった。時折クラブを1本持たされて、ボールを打ち始めたのがゴルフのきっかけだった。その後ゴルフにはまり、体力も少しずつついて急激に上達した。その後、下関ゴルフ倶楽部で腕を磨いて試合にも出場するようになった。甲南大学時代は広野ゴルフ倶楽部。社会人になって東京に転勤してからは、東京ゴルフ倶楽部だった。
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