2018年度は各社が最高益をたたき出し、今後も東京五輪や大阪万博が控え活況を呈する建設業。だが、足元では就業者数の減少と人手不足に揺れる。好調のうちに将来の担い手確保に向けた布石を打てるか。方策を聞いた。
──業界は空前の好況に沸いています。この勢いはまだまだ続きそうですか?
最高益でも安穏としてはいられない。人口が減少しているという点で、建設業界にとっては曲がり角の時代だからだ。加えて、前回の東京五輪開催時にも、「今は建設業が繁忙でコストも高く、着工を延期した案件がたくさんある。だから五輪後も安泰」という言説があったが、五輪が終わると景気が冷え込み、案件自体が消えてしまうこともあった。油断は禁物だ。
景気が傾くと、目先の仕事確保のため安値競争に走りがちだ。これまでもその繰り返しだった。みな疑心暗鬼となり、安値に引きずられてしまう。つい3、4年前、ある建設会社の経営者が「社会保険料も払えないほど請負金額が安い」と嘆いていたが、社会保険料も払えないような安い金額を提示した会社にも問題がある。
日曜全休化に約20年 経営者は歯を食いしばれ
──安値受注のシワ寄せは、末端の作業員の賃金へと向かいます。
厳しい肉体労働の対価が空調の効いた部屋での仕事と同じでは話にならないと、多くの若者が建設業を去ってしまった。最近でも土木・建築学科の人気は低迷している。いざ建設業界に入っても、設計や都市開発部門への希望が多く、本業である施工部門はあまり人気がない。若者にとって魅力ある産業にする努力を怠ってきた、われわれの責任だろう。担い手確保のため、好況である今のうちに手を打たなければいけない。
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