世界的に株価が調整局面に入っている。
株価が調整されると、「この動きはこういう理由で起きた」といった後付け的な解釈がさまざまに示されるものである。もちろん、それらのいくつかは正鵠を射ているが、そうでないものもある。市場のフォーキャスターが留意すべきことの一つは、予想外の市場変動が起きた際に、無理に理由を当てはめるような後講釈をできるだけ回避して、市場の流れを見ることである。
今回、世界的な株価調整の起点となった米国株の急落は、今年の2月に続くもので、直前に長期金利が上昇していたという点で確かに2月のケースと酷似している。そのため、2月と同様の構図を想定し、今回も金融政策の緩やかな引き締め過程でのある種の「ガス抜き」なのだとの解釈にもなりやすい。つまり、前回と同様に、今後は米国の株価は速やかに回復していくだろうとの見方が出てくる。しかし、こういった見方は、後付け的な解釈に陥っていないだろうか。
実際、急落するまでは長期金利の上昇にもかかわらず米国株に対して強気の見方が多かったわけだが、その背景の一つには、米国の足元における景気指標が相当な強さを見せていることがあろう。この先の展開を考えるうえでは、この「足元の景気の強さ」というある種の「特殊要因」を取り除いて見る必要があるかもしれない。
今年、ここまで米国景気が強いのは、昨年末に成立した減税法の影響が大きい。実際、欧州や日本の景気指標はこの間、さほど強くはなく、米国の独り勝ちの状況だったのである。
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