雇用形態がなじまない 都心と地方で温度差も
日本のタクシー会社は正規雇用が基本。一方、ライドシェアは事業者が運転手と利用者のマッチングを仲介するだけ。(タクシー運転手に必要な)二種免許を持たない一般人も運転手になれるが、福利厚生が担保されない雇用形態は日本になじまない。
都心では訪日外国人の増加や東京五輪の開催を控え、規制緩和を進めようという動きもある。だが、われわれが強みとする地方では高齢者を中心にタクシーの固定客が多い。実際、当社の固定客の比率は8割近い。地方ではライドシェアを受け入れる土壌がない。
──そんな中、中国のライドシェア最大手の滴滴出行(ディディチューシン)(DiDi)と提携したのはなぜですか。
DiDiの営業担当者が「タクシー配車に関するアプリに限った話で、ライドシェアはしない」と明言したので、提携することになった。固定客からの無線配車にも今までどおり対応しつつ、アプリを活用して効率的に配車できれば、現在都市部でも50%に及ばない実車率(走行距離に対する営業走行の割合)は確実に向上する。
3年前にも米ウーバー・テクノロジーズから同内容の打診があったが、手数料が高くお断りした。今回は手数料も格安だということで話が進んだ。ソフトバンクグループが間に入り、9月から大阪でDiDiの配車アプリの試験運用が始まった。孫正義社長が「ライドシェアをやらないなんてバカらしい」と発言したらしいが、アドレナリンが出ただけだと思う(笑)。
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