今年2月の総務省の労働力調査によると、就業者数は62カ月連続で増加し、6646万人(季節調整値)と史上最多を更新した。朗報といえよう。
人口減少のさなかに就業者数が増えているのは、高齢者と女性と外国人の働き手が増えているからだ。労働市場に新たな働き手が参入し、労働力が多様化し、経済的に自立した人口が増えるのは結構なことである。
ただしこの状態を持続するためには日本人、あるいは日本型組織での働き方を変えていかねばならない。ここでは皆が遠慮しがちな高齢者について述べてみたい。
日本の組織はおおむね閉鎖系としてできている。内と外を峻別し、中の人には優しいが、外の人には遠慮がない。それの中間に当たる「派遣」という制度を広げたら、案の定、ややこしい問題がいっぱい生じてしまった。
本来ならば、閉鎖系の日本型組織が開放系に変貌していくことが望ましい。ただし長い歴史によって培われた労働慣行は、そう簡単に変えられるものではないだろう。
それだけに組織から追い出される定年制度は、組織人にとって時に「楽園追放」を意味する。まして今は平均余命が長い。天下りができればよいが、それも期間限定だ。再雇用契約で給与ダウンを受け入れるか、さもなければゼロから職探しをしなければならない。そして組織を離れてしまうと、得てして自分のキャリアは無意味化してしまう。
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