少子高齢化が進み、現役世代と比べて高齢者の割合が高まると、大きな影響を受けるのが社会保障財政だ。特に、団塊世代が全員75歳以上になる2025年が一つのヤマで、世代間格差が一層深刻な問題になってくる。
この点、健康保険組合連合会(健保連)が17年9月に公表した医療費の将来予測は衝撃的だ。それによると、15年度に39.5兆円だった医療費は、高齢化や医療技術の進歩などにより年3.7%のペースで伸び続け、25年度に53.8兆円に達する。
健保組合にとっては、後期高齢者(75歳以上)や前期高齢者(65〜74歳)向けの負担(拠出金)が重く、25年度には組合員向けの支払いを拠出金が上回ってしまうという異常事態になる。
医療費の伸びにつれて、現役世代が支払う保険料も増えていく。健保組合に加入している被保険者1人当たりの保険料に換算すると、15年度から25年度までの10年間で、47.6万円から65.7万円へと約18万円増加、38%増となる(事業主負担を含む)。1人当たり保険料は05年度から15年度までの10年間で10.7万円(29%)増加したが、今後の10年間はそれ以上の勢いで伸びていく。
収支トントンとなる平均保険料率は、15年度現在の9.1%が25年度には11.8%まで上昇する。国の財政援助のある協会けんぽと比べて保険料率が高くなると、解散を考える健保も増えることが予想される。健保連の松本展哉・企画部長は、「35〜42年に高齢者が減少して医療費も減るかもしれないが、若い人も減るので、1人当たり保険料負担は増えるかもしれない」と話す。
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