複数の住宅雑誌が実施する「住みたい街ランキング」においてここ数年間、関西圏でトップの常連となっている街がある。西宮北口、通称「ニシキタ」だ。
実際には西宮北口という町名が存在するわけではない。阪急電鉄の神戸線と今津線が交差するターミナル駅の名称が西宮北口だ。
阪急電鉄の調査によれば、西宮北口駅の1日当たりの乗降人員は9万9441人(2016年)。これは阪急沿線では梅田、神戸三宮に次ぐ3番目の規模である。
特長の一つは、大阪の中心地である梅田や、おしゃれタウンの神戸三宮、芸術の都の宝塚に行きやすいという交通の利便性。実際、阪急神戸線で梅田駅まで13分、神戸三宮まで14分の距離。西宮北口駅から北側に延びる通称「今津北線」に乗れば宝塚へも14分で向かうことができる。また南側に延びる「今津南線」に乗り、今津駅で阪神電鉄に乗り換えれば、甲子園球場にも通いやすいという絶好のロケーションにある。
神奈川・武蔵小杉駅との違い
西宮北口には最近、超高層マンションが立ち並ぶ。その姿を、関東における神奈川県川崎市の武蔵小杉駅周辺とダブらせる人もいる。しかし西宮北口の界隈を歩くと、明らかに武蔵小杉とは異なる雰囲気が漂う。それは古さと新しさのよさを融合した雰囲気といえる。
武蔵小杉駅周辺にはもともと印刷機メーカーなどの工場が密集していた。最近はその跡地が再開発され、続々と高層マンションが誕生。都心に通勤する子育て世代がこぞって流入した。大型商業施設や高層マンションが立ち並ぶのは現代的な風景だが、その分、街には鉄筋コンクリートのにおいが立ち込め、歴史や文化といった風情からは少し遠い印象がある。
この記事は有料会員限定です
残り 731文字
