金融資産としてのコモディティ(商品)に流れ込むマネーが急増している。
大手米国銀行の推計によると、商品関連への投資金額は年初の時点で5300億ドル(約56兆円)に上るという。ピークが2010年の6000億ドルで、ボトムが15年末の3000億ドルだったことからすると、過去2年間で急増し、ピークに接近しつつある。
今年1月には商品先物市場全体の取組高は過去10年間で最大の伸びを示しており、そのブームの勢いは衰えていないと推測される。
その理由として、数年前の供給過剰が解消し景気拡大とともに需要が回復したことに加え、米国のトランプ政権による財政拡大とインフレ懸念、金利高にもかかわらず進行するドル安、そして長らく価格が低迷してきたコモディティ全般の値頃感などがあると考えられる。コモディティはインフレに強い実物資産という位置づけだ。
商品投資のブームは2000年代にもあったが、今回は種類の違う投資家が参入している形跡がある。CFTC(米国商品先物取引委員会)の公表データを見ると、商品に投資するファンドの数が増えているのがわかる。当局への報告義務を負う大口投資家の数はICE(インターコンチネンタル取引所)のブレント原油先物では100社を超えている。1990年代から2000年代に跋扈(ばっこ)した、業界を熟知する古いスタイルの商品トレーダーたちは続々と引退。その中で個別商品の需給ファンダメンタルズや業界の歴史、特性を知らずに、システム売買を駆使する新世代のマクロ系投資家が、今の商品市場を動かしているようだ。
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