通販で洋服や家電などさまざまな商品を購入したとき、配送に欠かせないのが製品を梱包する段ボールだ。
デジタル化の進展で紙の需要減に歯止めがかからない。その中で気を吐いているのが、段ボール。食品・飲料向け梱包品が6割を占める。ネット通販の拡大により急成長しているのが通販・宅配用だ。1割に満たないが2ケタ成長しており、段ボール需要増の牽引役でもある。

大手製紙会社は昨秋、軒並み2018年3月期業績予想を減益へと下方修正した。原料の古紙や燃料価格が上昇し、対応する値上げが遅れたのが要因。ところが、段ボールなど板紙専業首位のレンゴーの株価は修正後に、それまで長らくとどまっていた600円台から抜け出し、900円近くまで駆け上がっている。
段ボール原紙の原料は、9割超が使用済み段ボールの回収古紙だ。16年下期ごろから、段ボール需要が急増する中国への輸出価格に引っ張られ、国内取引も古紙高となった。収益急降下でレンゴーや王子ホールディングス(HD)など製紙各社は昨夏以降、値上げを打ち出した。
中長期戦略にも期待
17年11月中旬の中間決算説明会で、大坪清レンゴー会長兼社長は「原紙、製品とも値上げが進んでいる」と明言。値上げ浸透が報じられると、株価は強く反応して、現在までの上昇軌道へと大きく踏み出す。
株価浮揚の要因は修正と値上げで下期の業績回復が見えた、という短期見通しだけでなく、中期的な成長期待もある、との見方が多い。
段ボールは今後もネット通販拡大の恩恵を期待できる。さらに新分野への進出として、16年に重量物専用段ボール世界最大手、トライウォールホールディングスを買収。自動車エンジンや半導体製造機器といった重量物を運ぶ段ボールは、レンゴーが手掛けていない分野だった。
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