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グローバル競争に生き抜くため東証を改革 斉藤 惇 その4(全4回)

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さいとう・あつし●1939年生まれ。63年慶応義塾大学卒業、野村証券入社。95年副社長。2003年に産業再生機構社長。07年に東京証券取引所社長。17年から日本野球機構会長。(撮影:尾形文繁)

東京証券取引所の社長時代で、印象深いのはやはり大阪証券取引所との統合だ。

狭い日本、東京と大阪とで取引所が分かれている必然性はない。そんな構想を私は持っていて大証側も同じ思いだった。2011年3月から統合比率や買収価格などで粘り強く交渉を続け、同年11月に基本合意にこぎ着けた。

大証社長だった米田道生さんは統合後もCOOとして、CEOの私をよく支援してくれたと感謝している。彼もこの統合に納得してくれたと思っていた。だから昨年出た本の中で彼が、大証案が通らないことに強い不満を持ち、交渉を打ち切ろうとしたと明かした内容にはショックを受けた。あれは、言わないほうがよかった。統合なんて双方に不満があるものだ。けれども将来のために、一緒にやろうと決めたのだから。

東証の社長時代は、組織改革をずいぶん進めた自負はある。まず技術志向になった。傍流だったIT部門の陣容を拡大したり、クオンツのできる理系の人材を上層に上げたりした。欧米よりも遅れていたETF(上場投資信託)の取り扱いも大幅に増やした。デリバティブの扱いもそう。世界の流れと逆行して東証はデリバティブが弱かった。それなのに当時は、デリバティブなど大証にやらせておけ、とまじめに言う者もいた。

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