金融とITを融合するフィンテック。その国内代表格とされるのが、2017年に東証マザーズに上場し、家計簿アプリなどを手掛けるマネーフォワードだ。18年のフィンテックはどこへ向かうのか。辻庸介社長に聞いた。
──銀行とフィンテックベンチャーなどとの協業を促す改正銀行法が18年に施行されます。
日本のフィンテックにとって、まさしく勝負の年になる。改正銀行法によって、フィンテックベンチャーと銀行や信用金庫とのサービス連携が進みやすくなる。そこで大切なのは全国の人に「本当に便利になった」と実感してもらうこと。それができないと、フィンテックへの期待が高まっている分、大きな落胆を招きかねない。
──フィンテックによって良質な金融サービスを低コストで利用できるといいますが、具体的には。
金融サービスのためのインフラには、莫大なおカネがかかっている。たとえば銀行は駅前の一等地に支店があるが、以前よりも必要性が低くなっている。スマートフォンでサービスを受けられるようにすると、そうしたコストをサービスに向けられる。
キャッシュレス化が進む意義も大きい。紙幣や硬貨は原料調達や加工といった製造コストに加えて、管理など流通過程でも巨額のコストがかかる。スマホなどでの電子決済が一般的になれば、そうしたおカネをほかの目的に向けられる。
日本の金融機関はフィンテックに積極的
──日本の金融界にとってもメリットは大きいと思いますか。
もちろん。メガバンクや地方銀行など国内金融機関の姿勢は非常に積極的で、サービス連携を容易にするオープンAPI化に関しては世界で最も進んでいるかもしれない。ビットコインの取引でも通貨別では日本円が最も多い。ひょっとしたら日本が一番になれる分野かもしれない。こうしたチャンスがある分野は、ほかにそうはないのではないか。キャッシュレス化は中国などに比べ遅れているが、それとは違う進化をしている。
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