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苦境の老舗アパレル ECで挽回できるか

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オンワード樫山が銀座に構える「JOSEPH」の店舗。自社ECサイト(右)も強化中だ

百貨店を主販路とする国内アパレルメーカーが苦境に陥っている。4月に出そろった大手各社の2016年度決算はいずれも減収に終わった。

「百貨店衣料の売れ行きがここまで連続して落ち込むとは、誰も想定しなかった」。三越伊勢丹や高島屋など、大手百貨店の関係者は肩を落とす。

日本百貨店協会によれば、全国の百貨店における衣料品売上高は今年3月まで17カ月連続で前年同月から減少。アパレル各社は採算の取れない売り場の廃止や人員削減などの構造改革を続けてきたが、なかなか苦境から抜け出せない。

要因は、ネット通販(EC)の台頭だ。「店舗とECの価格を細かく比較するなど、消費者の目はここ数年で格段にシビアになった」。大手百貨店のバイヤーはそう漏らす。

店舗とネットで明暗

アパレル大手はこの1~2年で自社サイトを中心にECを強化した。「実店舗の収益性が悪化したのは事実。その分ECは伸びしろがある」。4月10日の決算会見で、オンワード樫山の大澤道雄社長は強調した。

店舗は売り場面積が限られるため、売れ筋の商品を優先的に販売する。一方、ECでは色やサイズを幅広く展開でき、販売機会を増やせる。右肩下がりの店舗とは対照的に、百貨店アパレル各社のECの売上高は前年比で2ケタの伸びだ(下表)。賃料や人件費が少なく、利益率も高い。

オンワード樫山は百貨店向け売上高が全体の約7割を占めており、業績は芳しくない。ただ、20~40代女性向けの基幹ブランド「23区」を見ると、売上高が前年から増加した。2%減という店頭の苦戦を、32%増となったECがカバーしたためだ。ネット限定商品の充実や、他ブランドに先駆けて店頭と在庫を共有しECの品ぞろえを強化した効果が表れたという。

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