半導体製造装置業界に追い風が吹いている。韓国サムスン電子をはじめとする顧客の半導体メーカーは、新世代の半導体量産に向け設備投資を積極化し、製造装置各社の2016年度決算は期初予想を大幅に上回る結果となりそうだ。10年ぶりのバブルとも呼ばれるほどの活況を呈しているが、死角はないのか。国内最大手・東京エレクトロンの河合利樹社長に聞いた。
──業界全体が絶好調だ。市場の見通しは?
来年までは、ある程度ポジティブに見ている。中でも新型メモリの3次元NANDフラッシュは、新しい記憶媒体であるSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)向けに非常に強い需要がある。パソコンの台数は減っているが、SSDの搭載比率はまだ拡大余地がある。むしろ、これからますます加速していく。
──反動減を懸念する声もある。
メモリの投資だけでなく、半導体産業育成に取り組む中国で20年までに計5兆円の投資計画もある。実際、その程度の資金が必要になるだろうという実感もある。この投資は確実に行われていくだろう。
──商機が訪れている反面、競争も激しい。どう差別化するのか。
当社ほど豊富な製品ラインナップを持つ企業は世界で3社のみ。その総合力を生かす。最先端の技術になるほど、装置単体の性能だけでなく装置同士の調整も重要になる。
そのようなニーズに対応できるよう、装置ごとに分かれていた開発部門を一元化した。求められる技術レベルが高まるほど、当社にとってはチャンスだ。
──15年には業界首位・米アプライドマテリアルズとの統合が破談。開発費高騰などの課題は未解決だ。
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