今年4月、半導体製造装置世界首位の米アプライドマテリアルズとの大型統合が破談となった、3位の東京エレクトロン。業界では最先端技術にかかるコスト負担が増加の一途をたどる。状況打開に向けた策が失敗に終わった今、次の一手をどう打つか。東哲郎社長に聞いた。
──統合破談をどう振り返るか。
非常に残念だ。しかし、統合交渉の過程で学んだことは多い。アプライドの世界中の優れた人材を登用するグローバル企業としてのあり方や、顧客の事業展開を左右するような課題を認識し、付加価値の高い製品を製造する、利益に対する執念だ。海外企業と統合する境遇に置かれたことで社員にも危機感が生まれた。今は単独でやっていくことを非常にポジティブに考えている。
──足元では顧客の製造装置への投資規模は減少傾向にある。単独でどのように成長していくのか。
市場が落ち込むときは技術的な転換点でもあり、シェアの向上が課題となる。そこは技術で勝負する。当社の製品群は、到来が予想される3D化といった新技術と相性がよい。われわれの時代が来る。
──次世代半導体の導入に向け、研究開発費は増加の一途にある。
今年度の開発投資は745億円で、これは800億円、900億円といったレベルになっていく。同時に、厳しく取捨選択し投資の確度を上げることも重要だ。マーケットの進む方向ははっきりしているので、そこに経営資源を集中させていく。
私は過去、数百億円の赤字となった「谷の時代」も経験したが、そうしたときでも開発投資は維持しなければならない。技術に対する投資は会社の命。投資をやめれば黒字になるかもしれないが、それでは会社の継続性がなくなり、本末転倒だ。中長期で考えなければならない。
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