今、日本のベンチャー経営者たちが最もあこがれ、スティーブ・ジョブズを超えるといわれる注目の男、イーロン・マスク。宇宙ロケット、電気自動車(EV)、太陽光発電の先端産業で「革命」に挑んでいる。
イーロンのEV会社テスラには「世界を変える夢」を求め、アップルからの転職者が殺到しているという。
イーロンがジョブズを超える最大の理由は、会社の利益よりも、「地球と人類を救う」と壮大な理念を掲げた点にあった。石油王ロックフェラーやビル・ゲイツ、そしてジョブズさえも自社の利益にこだわり続けた。
だが、イーロンは違った。地球温暖化に待ったをかけるため、EVを世界に普及させようとテスラ社を指揮したが、不十分と判断するや、重要なEV特許の無償公開を決断。他社の参入を促した。
「特許公開はテスラを危機にさらす」と批判されたが、イーロンは「たとえテスラが潰れても構わない」と地球を救う道を選んだ。テスラの高級EV「モデルS」は抜群の加速性能と航続距離を実現、販売は絶好調、さらに自動運転でも世界をリードする。
2025年に火星に立つ
イーロンが会長を務めるソーラーシティ社の太陽光パネルで発電するEV充電ステーションは、全米を超え世界に広がる。そして、テスラはEVだけでなく、家庭用蓄電池も生産している。つまり、ソーラーシティ製太陽光パネルで発電し、テスラ製蓄電池に電気をためる。持続可能なエネルギー供給となる。世界最大のリチウム電池工場「ギガファクトリー」で、次世代大衆車「モデル3」の準備は万全だ。
シリコンバレーで成功した資金で、イーロンは2002年に宇宙ロケットベンチャー「スペースX」を立ち上げ、目標は「人類を火星に移住させることだ」と公言。だが、専門家は「ベンチャーに、宇宙は無理だ」と冷笑した。
この記事は有料会員限定です
残り 609文字
