なめるだけで簡単に診断
創業1年足らずだが、開発中のインフルエンザ迅速診断チップ「ナノティス」はすでに注目の的だ。2016年12月にはバイエル薬品が主宰するデジタルヘルスのスタートアップ企業への助成プログラムで大賞を受賞。使い捨てチップをなめてスマホで撮影し、コード化されたデータを読み取る。痛みもなくほぼ1分以内に診断できる。
生体シグナルを読み取る仕組みにはバイオ技術が重要となる。外部駆動力が不要であるため、小型化でき量産化しやすい。常温保管で有効期間も数年あり、一般普及が見込める。
現在は急ピッチで試作品を作っている。ものづくりは東京大学生産技術研究所の藤田博之研究室と共同研究、医療面では米国在住の医療機器専門の医師からアドバイスを得るなどパートナーにも恵まれ、医療機器としての承認を目指す。臨床試験には時間がかかるが、「スピード感を持って取り組む」(坂下CEO)。
当面、国内のインフルエンザ診断を中核に据える。クリニックや家庭への普及を目指すが、インフルデータの集積が進めば、新しい展開も見えてくる。海外はもちろん、感染症全般、ペットや畜産、農業への応用も視野に入っている。
AIで医療現場を改善
医療側ではなく、民間側からいかに医療を変えていくか。その1つの解が「curon(クロン)」である。スマホを使った遠隔診療システムだ。
ダウンロード無料のアプリを介して診療、処方を行う。2015年8月、離島・僻地以外でも遠隔診療が可能になり、16年4月からサービスを開始している。アレルギーや高血圧などの慢性疾患患者が主体。利用料1回500円は患者負担だが、通院時間や交通費、体力消耗を考慮すれば高くはない。クレジットカードで決済、処方薬は配送。気軽に使えるので服薬継続にもつながる。
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