知的な国際競争は、研究者だけでなく、学部学生や大学院生にも及んでいる。東京大学では、優秀な研究者や学生の獲得に力を入れている。
外国から留学生を増やす国の政策「グローバル30」(国際化拠点整備事業)では、東大も対象校の1つで、現在2872人いる外国人留学生(2010年度)を、20年度に3500人にする計画だ。数字だけを見れば、達成するのは難しくなさそうだが、どれだけ優秀な学生を獲得できるかが大切で、学生の質を下げることはしない。優秀な学生の数が限られている以上、ハーバード大やスタンフォード大など、海外の一流大学との取り合いが想定される。13年にはシンガポール国立大が、イェール大と共同で全寮制のリベラルアーツカレッジを開設する予定で、アジアの中でも競争は激しさを増す。座して待つだけで、よい学生は獲得できないから、魅力的なプログラムを作っていかねばと考えている。
東大では、大学院に英語だけで学位を取得できるコースを20以上、設けている。12年10月には、教養学部に「国際教養コース」を設置する予定で、後期課程に新設する「学際日本研究コース」と「環境・エネルギーコース」につながっていく。ここは、英語だけで学士号を取得できる初めてのコースになる。ハーバード大など海外の大学にも東アジア研究プログラムがあるが、内容は東大の学際日本研究コースのほうが充実するはずだ。これらの英語コースに入った学生には、日本語も学んでもらう。英語で学位が取れるだけでなく、日本語もできるようになり、さらに多様な科目も聴講可能になる。このあたりのメリットも訴えていく。
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