高速増殖原型炉もんじゅの廃炉には、多くの困難が伴う。核燃料の冷却に使用されている金属のナトリウムは、水に触れると激しく発熱するうえ、高温の空気と接触すると燃焼する。そのため、ナトリウムの漏洩は、火災などの重大事故につながりかねない。このことももんじゅの廃炉作業を難しくしている。
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廃炉作業の最難題はナトリウムの除去
もんじゅの仕組みに詳しい原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「もんじゅの廃炉作業で最も難しいのがナトリウムの除去。複雑に入り組んだループ状態の配管に付着したナトリウムを取り除いて、安全に処分することは容易でない」と指摘する。
突然、廃炉検討が打ち出されたことについて、立地自治体である福井県敦賀市の渕上隆信市長は、「廃炉にするなら、明日目が覚めたら更地になっているようにしてほしい」と憤ったが、廃炉の終了までにはいくつもの難関が待ち受けている。
運営主体である日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)によれば、もんじゅ原子炉内の核燃料と直接接触する、1次系ナトリウムの総量は758トン。直接触れない2次冷却系ナトリウムは755トンある。廃炉作業ではそれらを安全に抜き取らなければならない。だが、一時的な保管先として考えられる1次系ダンプタンクの容量は450トン分、2次系の同容量は290トン分しかない。
こうしたことから、「1次系の配管内を循環しているナトリウムを、一度にダンプタンクに移し替えることは困難だ」(伴氏)という。1次系ナトリウムは核燃料との接触によって放射化しているため、作業時に被曝リスクも伴う。処分先を見つけるのも容易ではない。
一方、原子炉内には現在、370体の核燃料が存在する。これらの一時的な移管先としては、ナトリウムで満たされた炉外燃料貯蔵槽および水で満たされた燃料池がある。その貯蔵可能量は、それぞれ250体分、1412体分だが、すでに貯蔵槽で160体、燃料池で2体が保管されている。炉心にある核燃料を炉外燃料貯蔵槽や燃料池に移すのも容易ではないだろう。
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