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クリントン、トランプどちらが勝ってもドル安 2017年相場は米新大統領の通貨政策次第

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  • 唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト

2017年の為替相場を占うに当たっては、新たな米大統領の下での通貨政策にスポットが当たる。本稿執筆時点では、民主党のヒラリー・クリントン候補であれ、共和党のドナルド・トランプ候補であれ、ドル高を容認しないという方向性では大差がなさそうに思われる。もちろんヒラリー氏の場合、トランプ氏に比べれば「大人の対応」が期待できるかもしれないが、為替相場に関しては現状追認にも限界があろう。

というのも、現実問題として過去2年間のドル相場の上昇スピードは速く、通貨の相対的な実力を測る実質実効為替相場(REER)も高水準に達している。年初来のドル円相場の動きを見ると、ドル高の調整はそうとう進んだように感じるが、実はドル相場のREERは「高止まり」というほうが実態に近い。

歴史的な上昇ペース

日米欧中(G4)通貨のREERに関し、年初までの過去5年間(11年1月〜15年12月)の変化率を見ると、ドルと人民元はそれぞれ約19%と約28%の上昇となっている一方、円とユーロはそれぞれ約29%、約6%の下落となっている(図表1)。

[図表1]
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だが、その後の今年1〜7月の動きを見ると、円は約11%上昇、人民元は約6%下落と相応の幅で調整が進んでいるが、ユーロはほぼ横ばい、肝心のドルは約2%しか下落していない。直感的にドル高に対する調整不足、言い換えれば「ドル安不足」を感じる。

14年6月以降のドルの上昇ペースは歴史的にも性急である。1973年以降、目立ったドル高局面は2回あり、今回は3回目に相当する。1回目は、78~85年の約7年間でカーター政権のドル防衛やボルカー元米国連邦準備理事会(FRB)議長の連続利上げなどを背景にドル高が志向された局面、2回目は95~2002年の7年間でルービン元米財務長官の「強いドルは国益」の掛け声とともにドル高が志向された局面だ。

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