英国の欧州連合(EU)離脱は新たなリーマンショックを引き起こしてしまうのか。離脱の決定後、金融市場では一部の人々がそうした恐怖を抱いたが、杞憂に終わりそうだ。米国の金融市場の専門家は、EU離脱が米国や日本の経済成長率に与える影響はほとんどないと分析している。
実際、英国のEU離脱決定後、日本では円が一時1ドル=99円台にまで急騰し、つれて株価も押し下げられたが、その根底にはEU離脱問題もさることながら、ファンダメンタルズの要因があった。
英国の問題が取り上げられる以前から、市場ウォッチャーの多くは2016年のいずれかのタイミングで、日本円が100円割れの水準に至ると予測していた。その背景には、一時120円台にまで到達したような、過度な円安傾向が修正されるとの見方があった。
株式市場においては11年以来、円の対ドル為替レートと日経225先物との間に99%という高い相関関係が見られる。輸出関連銘柄を中心に、日本企業の多くは為替レートによって業績が左右され、それが株価に反映しやすい。
日本では黒田東彦日本銀行総裁による異次元の金融緩和の継続により、金利の低水準が続いている。しかしながら、株価や企業業績への効果は限定的である。2%のインフレ目標も達成への道筋がなかなか見えない。こうした日本国内を覆う種々の課題に比べれば、英国のEU離脱など大海の一滴にすぎない。
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