ブレグジット(Brexit)の地鳴りが続いている。英国のEU(欧州連合)からの離脱(exit)を意味する新語は、国民投票の結果が出た6月24日以降には急激に人口に膾炙(かいしゃ)した。
EU離脱の余波は、白熱中の米国大統領選挙にも及んでいる。6月28日に共和党の大統領候補であるトランプ氏はTPP(環太平洋経済連携協定)交渉からの離脱を訴えた。民主党のクリントン候補もこれに呼応してTPPの再交渉に言及。自由貿易を推進して世界経済の成長を加速させようという、米国主導の枠組みを自壊させる動きだ。
「離脱決定」を受けて株価や為替相場は急変。7月に入っても金融市場の波乱はやむことがない。
2008年のリーマンショックと違い、実体経済にすぐ影響が表れたわけではない。また、日本の場合は直接の貿易額で見る限り、米国や中国に比べ欧州とのつながりは細い。だが、世界的なリスクオフの流れの中で円高が進んだことは日本にとっても強い逆風だ。
英国では離脱交渉を担う次期指導者をめぐる混迷が続いている。離脱通告から2年は現状が維持されるが、その後に英国がEUとどういう関係を構築するのかがまったく見えない。10年近くを要するマラソン交渉になるとの見方も出ている。
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