有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #グローバルアイ

ファシズムの夜明け 過去への無関心が招く

2分で読める 有料会員限定

今、われわれが目の当たりにしているのは、ファシズムの夜明けなのだろうか。多くの人がそう感じている。ドナルド・トランプ氏やプーチン露大統領、そして欧州の扇動政治家たちが「ファシスト」に例えられているからだ。

こうした独裁主義的な潮流は遠くフィリピンにまで及んでいる。同国の次期大統領、ロドリゴ・ドゥテルテ氏は犯罪の容疑者を「マニラ湾に投げ捨てる」とまで明言した。

「ファシズム」や「ナチス」といったたぐいの単語は、無知な人物がさまざまな場面で濫用するがために、本来の意味合いが失われてしまっている。ファシズムがかつて何を意味したのかを、実体験として知っている人物はもはや少ない。自分が快く思わない人や思想を形容する一般的な用語になってしまった。

本来の意味合いの理解が薄れているのは、歴史についても同様だ。たとえばトランプ氏をヒトラーやムッソリーニと比較する向きがあるが、歴史的事実が矮小化されてしまっているといえよう。

こうした結果、われわれは現代の扇動政治家の危険を見落としがちになっていないだろうか。

トランプ氏やプーチン大統領などにしても、ファシストやナチスであるとの非難に反論することは簡単だ。彼らは突撃隊を組織したわけでも、強制収容所を建設したわけでもない。もっとも彼らが、自分たちが比較される怪物の正体を理解するだけの歴史的知識を持ち合わせているかは疑問だが。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数