2017年、富士重工業は創設100周年を迎える。この節目に合わせて17年4月に社名を「SUBARU」に変更し、ブランド名を統一する。「さらに魅力的なブランドを築きたい」と、同社の吉永泰之社長は意気込む。
富士重の販売は、絶好調といっていい。15年度の世界販売台数は95.8万台。規模はトヨタ自動車の10分の1に満たないが、営業利益率は17.5%と欧州の高級車メーカーと肩を並べるほど高い。円安効果はもちろんあるが、それ以上に世界でスバルのブランド価値が向上したことが、高収益を支えている。
車種ラインナップを満遍なくそろえる大手に、規模の勝負では勝ち目はない。そこで同社は車種とエリアを得意分野に集中した。4輪駆動車やSUVに商品を絞り、北米地域に焦点を合わせて戦ってきた。アウトドアシーンでの使い勝手のよさや、安全性を前面に打ち出すマーケティングが受け入れられ、米国シェアは07年の1%台から3.3%まで伸長している。
好調な販売に生産が追いつかない状況が13年ごろから続く。
「ヘルメットをかぶってきてください。車が足りなくて怒ったディーラーにたたかれるといけないから」。米現地法人の担当者は昨年の全米ディーラー大会前、吉永社長にそうジョークを飛ばした。
1年経っても供給の不足感は強まる一方だ。吉永社長は冗談交じりに「今年のディーラー大会にはもっと大きなヘルメットが必要になる」と話した。
ディーラーからの増産要望に応えるべく、富士重は生産能力増強の前倒しを決めた。20年度に年間105万台の生産能力を構築する計画だったが、18年度には標準操業で113万台を生産できる体制を整える。
提携ありきではない 独自に次世代車開発も
今年度は富士重史上初の世界販売台数100万台超えを見込むが、利益的には成長投資の負担が増し、減益となりそうだ。
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