1881年創業。国産の電話交換機を旧逓信省(現総務省)に初めて納入したのがOKIだ。旧日本電信電話公社(現NTT)向けの中核メーカー「電電ファミリー」の一角を占めてきたが、インターネット・携帯電話の普及で固定通信網向けの需要は先細り。NEC、富士通などファミリー各社は、多角化に活路を見いだしている。4月に就任した鎌上信也新社長に戦略を聞いた。
──「通信老舗の」というのが、これまでのOKIの枕詞だった。
3月11日に「新ノード」と呼ばれる基幹系交換機の最後の1台を出荷した。これでNTTへの交換機納入はおしまい。これからは「通信老舗のOKI」と書かれることはなくなるだろう。
過去にしがみついていては、企業は成り立たたない。次の成長の種を生み出し続けなければならない。そういうマインドに社風を変えていきたいと思っている。
──社長はエンジニアとしてリサイクルATM(紙幣還流型の現金自動出入機)を開発。中国市場を開拓し、事業の柱に育てた。
1996年に初めて北京に行ったとき、人民元はくしゃくしゃでいたずら書きがあったり、ホチキスやセロハンテープで留められていたりしていた。偽札をつかまされることも多く、手にした偽札をタクシーや夜店などの暗がりで早く誰かに渡そうとする、“ババ抜き状態”だった。
店舗では紫外線を照射して、本物かどうか確認してからでないと高額紙幣を受け取らなかった。こんなひどい状態だからこそ「中国のATM需要は大きい」と直感した。
──中国のOEM先で215億円もの製品代金の不払いが発生。昨秋、華南国際経済貿易仲裁委員会に仲裁を申し立てた。回収できるのか。
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