2015年、日用品大手の花王は6期連続の増収増益、さらには最高益を達成するなど快走した。紙おむつ「メリーズ」を大きく伸ばし、訪日外国人客需要も年間で160億円程度取り込んだ。
そして16年。買収10年目にしていまだ統合効果が出ていないカネボウ化粧品をはじめ、化粧品事業の再建に本腰を入れる。改革の舵取りをどうするか、澤田道隆社長に聞いた。
──15年は好調な着地だった。
全社員が必死にやってきた成果が出た。蒸気の出るアイマスクが訪日客に、紙おむつが国内だけでなく中国で成長した。おむつが低迷していた00年代前半、私は研究開発を担当していたのでとても感慨深い。
当時は競合と違うカラーを出そうと躍起になり、うまくいかなかった。04年から赤ちゃんにいちばんいいおむつを作ろうと原点回帰。改良を重ね、07年に紙おむつの国内シェアがナンバーワンになった。そこから口コミが広がり、09年に輸出を始めた中国でも、薄くて柔らかいという品質を認めてもらえている。
──今年も中国における日本製の紙おむつ人気は続きそうか。
中国の消費環境の変化は想像以上に早く、順風満帆にいくとは思えない。現在、紙おむつ使用率は25%と低いが、使用率が高まれば、メインで売れている高価格帯から中価格帯へ軸足を移す必要がある。
日本製のおむつが欲しいが、いつもは使えない層に(日本製より安い)中国製を使ってもらえるよう、現地工場は相当な設備投資をして機会損失を出さないように準備している。紙おむつは採算がよく、化粧品事業の再建を支えるためにも、好調を維持しなくてはならない。
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