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わかばやし・ひでき●NRI、JPモルガン証券などを経てヘッジファンド社長を歴任。著書『経営重心』では企業の個性を定量化。(撮影:尾形文繁)
選択肢は最初から鴻海しかないと思っていた。JDIと統合すれば、独占禁止法の審査に海外では長い場合2年ほどかかり、審査の間は統合先に設備投資ができない。工場に余剰が出るうえ、人事面のポスト争いも生まれ、そうとう無駄なことをしなければならない。有機ELの量産化を2018年までにやらなければいけない中で時間の無駄が大きく、共倒れになっただろう。
鴻海はここまで急成長してきたが、そもそもEMSは利益率が低いという問題がある。また、スマホの市場がピークアウトする中、iPhoneの組み立てビジネス中心で10年後どうなるかわからないという危機感も当然あったはずだ。
短期戦略としては、有機ELでアップルに対し優位性を確保する狙いがあろう。赤字だろうが何だろうが、有機ELに投資しないとアップル向けビジネスからの撤退を意味することになる。ただ中期的には別の狙いもあるだろう。
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