「(日銀総裁の)黒田(東彦)さんは本当にひどいことをしてくれた」。銀行の経理担当者から聞こえてくるのは嘆き節ばかり。
1月29日、日銀がマイナス金利政策を導入した。金融機関が日銀に預ける当座預金の一部に対してマイナス金利を適用する、というものだ。これにより金利全体を押し下げ、投資や消費を活発にして、経済を活性化することを目指す。
しかし、マイナス金利政策は、銀行収益にとって三重苦だ。
まず、直接的なのが日銀当座預金に対するマイナス金利。2月16日以降、銀行が日銀当座預金に積み増す分の一部に対して、マイナス0.1%が課される。従来0.1%の利息を得られていたのとは逆に利息を支払うことになる。
日銀が行った試算によれば、2月15日時点でマイナス金利が適用される当座預金残高は約23兆円。1年を通じてほぼ同額であれば、金融機関全体で約460億円の減益要因だ。
直接影響は序の口。間接影響で確実視されるのが有価証券利回りの低下だ。10年国債利回りは2月26日現在マイナスに沈み、1月下旬比約0.2%ポイント低下した。有価証券にはさまざまなものがあり、運用利回りの低下が全体でどの程度になるかはわからないが、国内116行の15年3月末有価証券残高は257兆円。仮に平均0.1%ポイント低下すると、2570億円の利益下押し要因となる。
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