2016年も、はや2カ月が過ぎようとしているが、株も為替も市場は大荒れだ。その背景には米中2大国の不安定さがある。
米国では大統領選が始まった。主流派候補ではない民主党のサンダース候補や共和党のトランプ候補が予想以上の健闘を見せているが、万が一どちらかが大統領に選ばれるとなると米国の政策は大きく揺らぐことが想像される。それは、少なくとも短期的に見れば世界にとって好ましいことではないだろう。
一方、少しずつ利上げを行って金融政策を正常に戻すというイエレンFRB議長のもくろみも、世界市場の大波乱という“反撃”に遭って早くも頓挫しかかっている。
中国は経済が減速傾向を示す中で、構造的な二つの大問題に直面している。一つは製造業だ。鉄鋼を例に取れば、12億トンを優に超すといわれる巨大な生産設備の過剰をどのように収束するのか。輸出だけを取っても月1000万トンと日本の生産量を上回るすさまじさだ。並大抵のことでは済むまい。もう一つは急速に進む少子高齢化だ。高齢化と社会保障の整備との時間競争がすでに始まっている。
米中だけで世界のGDPの3~4割を占めるので(購買力平価ベース)、波及効果は限りなく大きいものがある。
厳に自制すべきは
そのうえ、中東がキナ臭い。原油におけるOPECのシェアは4割強まで低下し、もはや市場をコントロールできない。原油価格は不安定で底打ち感がない。
年明け早々のイランとサウジアラビアの断交も世界に衝撃を与えた。シーア派とスンニ派の争いと見る向きもあるが、本質は中東の覇権をめぐるペルシャとアラブの昔からの争いが再燃したものにほかならない。中東の不安定は陸続きの欧州に大きな影響を及ぼす。難民問題がその典型であろう。優等生であったドイツも、ドイツ銀行の株価暴落など陰りが見え始めた。
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