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再び発動不能に陥るマクロ経済スライド 結局、ツケを払うのは将来世代

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少子高齢化に対応した公的年金の給付自動調整機能「マクロ経済スライド」が2016年度に再び発動不能になる。厚生労働省は1月末に公表する見込みだ。

04年の制度改革により、公的年金は保険料率を18.3%(厚生年金の場合)に固定し、将来の約100年間の収入総額を先に確定させてしまう形に変わった。対応する約100年間の給付総額を収入総額と一致させるために、受給者1人当たりの給付水準を自動的に調整していく。

この自動調整機能がマクロ経済スライドだ。同スライドの調整率は、被保険者の減少率と平均余命の延びから算出され、現在の調整率はマイナス1%程度だ。

16年度に発動不能となるのは、名目賃金が十分に上昇しなかったからだ。マクロ経済スライドは、名目賃金上昇率がマイナスなら発動不能(図1の③)、調整率を下回る低い名目賃金上昇率では部分的な発動にとどまる(同②)。年金受給者への配慮から、給付の名目値が大きく減少することを避けている。

[図1]
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具体的に16年度の年金額改定で使われる名目賃金上昇率を予想してみよう。簡単に言うと、これは15年の消費者物価指数と12~14年度平均の実質賃金上昇率を足したものだ(後者は大不況による大幅な賃金変動の影響を除去するため3年平均を使用)。目下、消費者物価指数は15年1~11月でプラス0.8%、実質賃金上昇率は12~14年度平均でマイナス1.2%だ。両者を合わせた名目賃金上昇率はマイナス0.4%で、図1の③に該当する。

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