海運業界は市況低迷にあえいでいる。鉄鉱石などの資源や穀物を運ぶバラ積み船全船腹量の約半分を担うケープサイズ(大型船)の用船料は2014年末に急落。足元は採算線とされる1日2万~2.5万ドルの3分の1だ。

ケープサイズは、世界需要の7割近くを占める中国の成長が鈍った11年以降、採算割れが常態化。背景には荷動きの鈍化に加え、船舶供給過剰という要因がある。リーマンショック後、中国や新興国での需要拡大を見込んで造船市場へ投機資金が流入。その竣工ラッシュが続いているが、15年は中国の粗鋼生産量がついに減少に転じ、需給の悪化が深刻になった。
16年は船舶竣工が一巡し、需給が改善すると期待する声もある。が、業界では今、ある予測がおそれられている。それは「鉄鉱石輸送の世界需要自体が19年に限界を迎える」というもの。中国は低成長下、スクラップ使用率が上昇し、鉄鉱石輸入量が減少に向かう。一方、インドは粗鋼生産量を増やすが、鉄鉱石産出国で海上輸送は増えない。足元の市況低迷が、この成長の限界の表れであれば、16年も市況は回復しない。
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